玄関から続く土間が障子を開けると縁側に住まいには、暮らす人それぞれ、いろいろなコンセプトがあっていい。「家族が集まるリビングにしたい」「趣味を思いっきり楽しめる場所を」..など。そして、時には”庭“から家づくりが始まることもあるだろう。そんな1軒が、LINXが設計・施工した小松市のN邸である。施主が重点を置いた庭づくりのテーマは「虎の子渡し」。虎が子を3頭もうけると、その中には必ず彪(ひょう)がまぎれこむ。川を渡る際、子を彪と2頭だけにすると食われてしまうので、親はいかにして向こう岸に行くか思案するという中国の故事であり、世界遺産の京都・龍安寺の石庭のモチーフとしても知られる。「背の高い山法師を母、小さなツツジを子、黒い石を彪に見立て、川を玉石で表現しています」(Nさん)。

N邸はこの庭を中心に設計した平屋建てだ。庭側に大きな開口部を設け、沿うように玄関から土間が続く。土間に面した障子を開けると、そこはリビングで、腰かけると縁側スペースとして利用できる。Nさんはガラス窓も障子も開け放ち、ここで過ごす時間も長いという。ぼんや

土間の開放感、広いリビング、シンプルな内装、圧迫感のない空間など、ぼんやりとではあったものの理想の住まいをイメージしていたN様。手がける家の雰囲気が好みだったことから内見会を訪れたというハンズスタイルを家づくりのパートナーに選んだ一番の理由は、ご夫婦の言葉にできない要望や好みまでくみ取り、そこに使い勝手やデザイン性といったプロの意見を加えたプランを提示してくれる提案力の高さ。そして、設計図だけでなく、その場で絵を描いてイメージを共有する説明方法に安心感を持ったからだった。

実際、建築中の不安は一切なかったというN様。月に2回のペースで行っていた打合せではいつも希望の上を行く提案があり、回を重ねるごとにより鮮明になっていく新居やそこでの生活にワクワクが募ったという。

完成した住まいは「、もっとこうしておけば良かったとか、想像と違うといった後悔は一切ない」と言い切るほどの満足度。間取りやデザインはもちろん床材や壁紙の一枚までじっくり相談しビルダーとともにカタチにした、思い出という家族だけの物語が宿ることも、わが家への愛着をいっそう深くしている。

住む人の夢や希望に一途に寄り添う家づくり

「木の家が持つ、温もり、匂い、肌触り、経年変化を楽しむ家」。建築昌英が掲げるコンセプトが、思い描くマイホームとぴったり重なったというSさん。内見会に参加する度に、木をふんだんに使ったナチュラルな空間は同じでも、一棟ごとに施主の個性や想いが感じられ、どれだけ同社が施主に寄り添い全力で家づくりに向き合っているかが伝わったという。

また、ビルダーはもちろん大工をはじめとする家づくりに関わる職人が、地元を拠点とするいわば„ご近所さん“だったことも安心だったと話す。これからずっと暮らす住まいだからこそ、長いつきあいのできる人に任せたいという気持ちは当然だろう。静かな住宅地の一角に立つS邸は、外観からも木の家や日本の伝統工法ならではのあたたかみを感じられるつくりだ。

外壁の一部を左官職人による手塗りとし、凹凸を残した仕上げとすることで手仕事のやわらかな風合いをプラス。エントランスの天井には藤棚をイメージした木製ルーバーをしつらえ、床はやさしい色合いの洗い出しとすることで、洗練されたデザインの中に木の温もりと和の落ち着きを感じさせ、住まいにやさしい表情を生み出している。

使い方はいろいろ趣味をより楽しむ場所

　キャンプや登山など、アウトドア好きの人も多いことだろう。そんな方に、ぜひおすすめしたい住まいの提案が、「インナーガレージ」である。この11月に新生活が始まったばかりのＳ邸は、愛車のＳＵＶを駐車してもまだまだ余裕のあるインナーガレージを備えた住まいだ。

ご主人の趣味は海釣り。休日には奥能登まで足を運ぶことも多く、「釣ってきた魚の下処理ができるよう、ガレージの奥にはシンクも取り付けてもらいました」とのことで、単なる駐車スペースとしてだけではなく、より趣味を満喫するための場所として活用している。さらに、自宅前にも車５台はゆうに止められるスペースを確保しており、近くに住む施主のご家族や友達を招いたバーベキューを楽しみにしているそうだ。

もちろん、日常生活でも使い勝手がいい。ガレージからそのまま玄関やキッチンに通じる出入口を設け、雨や雪の日も屋外を通ることなく車に乗り降りできる。ＬＤＫに面している点もポイントだ。ご主人がガレージで過ごし、奥様が料理をしたり、お子さんとリビングで遊んでいたりする時など、たとえ家族が違う場所にいても程よいつながりを感じられる設計となっている。

ホテルライクをキーワードに二人三脚の家づくり

　家づくりにおいて好きなデザインを反映させることは、誰もが外せないポイントだろう。子どもが産まれたことをきっかけに家づくりを考え始めたHさんご夫婦。「シンプルモダンでホテルライクな家」というイメージを持ち、土地探しから相談していたのが桐工房だ。要望をリスト化して伝え、「それならば敷地の広さはこれぐらい必要」などアドバイスをもらいながら、理想の設計を叶えられる現在地に決めた。

何よりこだわったのがLDKの大空間。吹き抜けにシーリングファン、南側には、庭に面した一面窓と高窓も設け、天井からの床までのロングのレースカーテン越しに日の陽光が差し込む。まるで海外の高級ホテルのような趣だ。一般論として「吹き抜けは寒い」ということも耳にしていたが、実際に住んでみると、エアコンの暖房を朝、短時間つけておけば、スイッチオフしても暖かさが継続。寒さへの不安は、この高気密高断熱の家では、杞憂に終わったそうだ。

最近では、LINEでやり取りする場合も多く、H邸も、ごご夫婦、設計、営業でグループラインを作り、頻繁に情報や意見を交換。奥様がインスタグラムで見つけたアイデアやイメージ写真なども共有しながら、理想を具体化していったという。

近年、庭や植栽を大事にした家の要望が高まっている。家元から誕生したのは、そこから一歩先を行く、樹木を室内で育て、自然と寄り添いながら暮らす家。どこにいても樹木と向き合える新発想のモデルハウスへ。

玄関に入ってすぐに目に入るフィカスジャンボリーフを中心に、モルタルの玄関土間、ウッド調の収納面材、フロアタイルのリビング床、モールテックスの側面など樹木を引き立て、調和する素材を組み合わせ。

インテリアまでトータルで提案

「女性目線の家づくり」をコンセプトに掲げるキャロットホーム。女性スタッフが中心となって、暮らしやすく美しい住まいを提案し、創業から半世紀を迎えた今もその家づくりには、定評がある。近年、施主が家に求めるものも多様性を帯び、同社でもハイエンド向け住宅にも力を入れ、登場したのがプレミアムクラスの家。なかでも、「御経塚レジデンスIII」は、「都会の別荘」をコンセプトに、家具までトータルデザインした最高級のモデルハウスだ。住宅雑誌「モダンリビング」発行人の下田結花氏をアドバイザーに迎え、海外製のブランド家具、ファブリックなども設計と同時にプランニングされている。「ホームパーティーを楽しむ家族」というペルソナを立てて、全体をコーディネート。1階は、ロジアテラスを中心としたゲストが集う空間、2階はプライベートエリアと分けられ、実際に人が住んでいるかのようにインテリアがスタイリングされ、より暮らしを体感できるしつらえとなっている。

雑談も大切なヒント対話が家づくりの基本

　いつまでも変わらない本質の中に、新味を求めた変化を重ねていく――。俳聖・松尾芭蕉が提唱した俳諧の理念の一つに、「不易流行」がある。樋爪住宅研究所にこの言葉を照らし合わせると、”流行“とは常に進化し続ける建築技術を柔軟に採り入れることであり、変えてはいけない ”不易“とはお客様との対話と言えるだろう。

そんな樋爪住宅研究所の姿勢は、約５年前に手がけた金沢市のＮ邸に色濃く映っている。Ｎさんはご夫妻とお子さん３人の５人家族。以前は築30年ほどの２階建てに住んでいたが、子どもの成長に伴い、建て替えを考えたという。「平屋に憧れていましたが、半ばあきらめていた」（Ｎさん）そうだ。建て替えであり、敷地の広さは変わらない。しかも、２階建てが手狭になったからこその新築だ。こう考えるのも無理はない。

それでも樋爪住宅研究所では幾度となく話し合いを重ね、ご家族の仲のよさ、10年先のライフプランなどを細かくヒアリングし、Ｎ邸ならではの平屋プランを提案。廊下などを取り除き、リビングを中心にご夫妻の寝室、お子さんそれぞれの居室を配した住まいが完成した。「ロフトを２カ所設計してもらい、収納や趣味部屋として使っています。リビングの天井も高く開放的。２階建ての時よりも広さを感じています。階数が減ったのに不思議ですね」。理想を実現した住まいへの満足度は、Ｎさんご家族の笑顔にはっきりと表れていた

想像をはるかに超えるものと、出合ったことはありますか。たとえば、ヤコブセンやイームズの椅子。はっと目を奪われ、触れた瞬間から手放したくなくなる。それは、否の打ちどころがないデザインのなせる業です。わたしたちは「、美しい家こそが、すべてを備えている」という考えのもと、「デザイン」にこだわった家づくりを続けてきました。

機能性を追求すれば、余計なものがそぎ落とされ、家は美しくなります。品質にこだわりぬけば、良い素材ばかりが選択され、家は美しくなります。美しい家は、長く大切に愛され、世代を超えて住み継がれていきます。

わたしたちは、デザイン性の高さを目指し、ここまで走り続けてきました。それは間違いのない道筋だったと確信できます。好きなもの、目指すスタイルがはっきりしている人には「productcasa」を。厳しいプロの目が生み出した「そのまま」のトータルコーディネートは、失敗がありません。家づくりを自由に、より「わがまま」に楽しみたい人には「designcasa」を。

建築家がご家族の夢や希望を一つひとつ汲み取って、あなたの理想をかたちにします。住まいが暮らしを「デザイン」します。新たな住まいに足を踏み入れたときの感動が、一生、そして世代を超えて続いていく。それが「casa」の家です。