住まいの提案、石川。

− 店舗兼用住宅 −「空き家をリノベ。ほっとやすらぐカフェに」仕事も、暮らしも”心地いい”を求めて CAFE BALMY – 大同建設

− 店舗兼用住宅 −「空き家をリノベ。ほっとやすらぐカフェに」仕事も、暮らしも”心地いい”を求めて CAFE BALMY – 大同建設

仕事も、暮らしも“心地いい”を求めて

空き家をリノベ。ほっとやすらぐカフェに

 小松市役所から徒歩1分、火曜から金曜の昼だけ開く素敵なカフェがある。「CAFEBALMY」。店名の書かれた看板がなければ見落としてしまいそうな街中の隠れ家もまた、仕事と暮らしを両立した店舗併用住宅だ。

 BALMYは2023年11月にオープンしたばかりで、大同建設(能美市)が築50年以上たつ空き家を店舗併用住宅にリノベーションした。大工仕事の跡が残る梁や柱、手業が生きる建具など、昭和から時を刻んできた家の面影を残しつつ、床はグレーのフロアタイル、壁は木毛セメント材などにリニューアル。もともとあった2階の一部の床を取り外した吹き抜けを通り、天井へと煙突がのびる薪ストーブも存在感を放っている。オーナーのUさんが目利きしたアンティークの椅子やソファ、照明なども、以前からここにあったかのように空間になじんでいる。

 レコードから流れる洋楽をBGMに、オーナーの友人でもあるご夫婦が手がける萌窯の九谷焼の器に盛りつけた料理をいただいたり、オリジナルブレンドのコーヒー片手に店内に並ぶ本のページをめくったりと、ついつい長居してしまう贅沢な時間が流れている。店名は英語で「香りがいい、温和な」という意味があり、その言葉通り、BALMYはどこか懐かしさを感じる”心地いい“空気に満たされている。

絵本やサブカルチャーの雑誌など、オーナーが趣味で集めた本を読みながらゆったりと。

ソファやテーブル、照明などはオーナーが選んだアンティークもの。リノベしたカフェの雰囲気にもマッチしている。

クラフトビールも提供する。

天板に用いた朱が映えるカウンター越しに接客するオーナーのUさん。

築50年の雰囲気に合わせて設えた店舗扉。

店内に設置した薪ストーブの煙突が外観のアクセントに。

住宅街にたたずむ隠れ家カフェ。看板が目印だ。

冬場になると、薪ストーブの温かさが店内をやさしく包み込む。

お昼の定番メニュー・ベーグルプレート(ドリンク付き)。 オーナーお手製のベーグルはもっちりとした食感が美味しい。

併用のメリットを生かし、想いを実現

カフェを開きたい―。長年温めてきた想いを実現するため、Uさんが本格的に動き出したのは今から3年以上前。2020年5月にまで時計の針を巻き戻す。「SNSで大同建設が手がけた住まいの内見会情報にふれたのがきっかけです。それはコンクリートの土間に、薪ストーブが映えるリノベの住宅でした。『あっ、これ素敵』と、すぐに予約を入れました」とUさんは振り返る。

2階の一部の床を取り外し、吹き抜けとした。ふすまに描いた紅梅が良いアクセントに。

 その第一歩がきっかけとなり、歯車は回り始めた。以来、店舗併用住宅に適した物件探し、Uさんの想いをカタチにするための綿密な打ち合わせを重ねるなど、大同建設との二人三脚で夢の実現に歩んできた。「初期投資のコストを抑えられる点も店舗併用住宅にした理由の一つ。おかげで月々にかかる費用は、以前住んでいたマンションの賃料とあまり変わりません」と、Uさんは教えてくれた。

2階のプライベートエリア。建具はかつての雰囲気を色濃く残した安らぎの空間だ。

迫力あるむき出しの梁は、空間の質を高める重要なポイント。

レコードから流れる洋楽がBGM。

 現在はカフェと吹き抜けでつながった2階をプライベートエリアとして使っている。ゆくゆくは2階をカルチャー教室などに貸し出すフリースペースとしての活用も検討中だ。加えて、Uさんは国際交流にも積極的で、市内で働く海外の人や留学生もよく遊びに来るという。空き家から生まれ変わったBalmyな空間が、世代も国籍も超えた人々を惹きつけている。

店舗&ビルダー情報

CAFE BALMY
小松市小馬出町96
営業時間 11:00~14:30(ラストオーダー)
定休日 土・日・月曜 tel 0761-66-1564

大同建設
〒923-1121
能美市寺井町た48番地
tel 0761-58-5555
https://daidokensetsu.jp/

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