住まいの提案、石川。

食と空間 File.2 「たまごのゆめ」

食と空間 File.2 「たまごのゆめ」

自然光に包まれてほっこりする時間を

ノスタルジックな鶴来の町並みの片隅、どこか懐かしい小さな門をくぐり2階へと上がるとほっとするカフェが。

自然光に包まれる明るい店内。

パンケーキを中心に珈琲や季節のランチを楽しめる『たまごのゆめ』ではシンプルで落ち着きのある空間に自然光がたっぷり入るたくさんの窓。窓の向こうには静かな町並みと鶴来の山々、シンボルツリーである松の木を眺めることができる。

元々は住居兼歯医者だった地区60年~70年の古民家をリフォームしたもの。過去から伝わるものを活かして、最新の技術で新しく生まれ変わる。既存の柱や梁などはそのまま残し表に表すデザインにすることでより深みのあるホッとあたたかい空間が完成した。 店内に飾られたドライフラワーや窓際に飾られた、たまごをモチーフにしたオブジェも手作りのもの。空間からお店の空気感に至るまで丁寧で可愛く仕上がっている。

ノスタルジックな小さな門。
可愛いたまごのオブジェがお出迎え。
階段の先にはカフェ空間が。
柱や梁など古き良きを表にだしつつ新しさも感じられるデザイン。
小さなお子様でも安心してくつろげるように小上がり席も。

ママが作り上げた丁寧でやさしいお店

動くとふるふる揺れるパンケーキの完成。
季節限定!鮮やかな見た目も可愛い苺のWクリームパンケーキ1,300円
こっくりとしているのに重くないクリームとメープルシロップをたっぷり絡めていただくメープルパンケーキ900円

 かつてパンケーキ屋で働いていた2人のママが「いつか一緒に」という夢を実現させたパンケーキ屋さん。店名の「たまごのゆめ」はそんな2人のママの「夢」とパンケーキに欠かせない材料である「たまご」がおいしいパンケーキになることを夢見て…という可愛い物語が込められている。

丁寧に料理を作り上げる店主。

 たまごのゆめのパンケーキはとろけるタイプとケーキタイプのちょうど中間。夢のようなふんわり感なのにしっかり食べてる感もある独特の生地は丁寧に丁寧に研究されて出来上がったもの。テーブルに運ばれる、ふるふると揺れる見た目も可愛らしいパンケーキには思わず顔もほころぶこと間違いなし。定番メニューの他にも季節メニューも用意されているのでその時その時の旬を楽しめるのも嬉しい。

パンケーキが隠れちゃうほどたっぷり野菜が盛られた季節野菜のサラダパンケーキ1,200円
パンケーキ以外にも楽しめる季節のランチ(限定10食)1,200円

 パンケーキの他にも季節限定のランチメニューが選べる。旬の野菜をたっぷり食べられるように工夫されていたり、ソースやドレッシングはもちろん、レモネードやジンジャエールなどドリンクに至るまで、たまごのゆめはほとんどが手作り。窓側は広々と使えるベンチ式。席ごとにコンセントが備え付けられているので携帯の充電や、セカンドオフィスとしても利用できる。小上がり席はママたちが気兼ねなくのんびりくつろげるように設計された。食事も、空間も丁寧にやさしく作られているからこその心ほどけるほっこり感を味わえる。

店主の福島やすこさん。丁寧な料理と空間を提供してくれる、鶴来ノルタルジックカフェ。
たまごのゆめに隣接している美よう処和凛。衣食住を一つの建物に宿らせるというテーマを見事に再現している。
たまごのゆめ1階はデザインした建築昌英オフィス。木組みの家造りなどの日本の伝統構法を大切にしながらも、現代の生活に合うものを作り上げる事を得意とした建築会社。

たまごのゆめ

白山市鶴来上東町カ45 2F
tel 090-8968-0659
営業時間 11:00〜17:00(L.O.16:00)
定休日 不定休

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