住まいの提案、石川。

食と空間 File.4 「モノクロ CHAYA」

食と空間 File.4 「モノクロ CHAYA」

まるで漫画の中に入り込んだかのような空間

 金沢駅から徒歩5分。昔ながらのノスタルジックな街並みが残る金沢市笠市町にある新感覚カフェ『モノクロ CHAYA』。 木目の暖かさを感じるシンプルな外観。暖簾をくぐり一歩店内に足を踏み入れると…異空間!白と黒の世界はまるで漫画の中に入り込んだような気分を味わえる。 

目を見張るような空間の中で大きな壁を中心に描かれいているのは、江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の『富嶽三十六景』。ほかにも金沢の観光地を元に描かれたものや、和室、庭園など『和』をモチーフにした空間でまとめられている。天井や階段、床の木目…細部に至るまで丁寧に描かれた縁取り。店内各所を行き来する猫。トイレの中にまで遊び心が隠されているので探検する気持ちで隅々までみて欲しい。

梁を残し天井板を取り外すことで開放感のある空間に。
天井の梁や柱まで丁寧に縁取ら れている。
漫画の中のようなモノクロの世界。床や壁の腰板の木目も手描きされている。

北陸初の新感覚2Dカフェ

 映えるのは空間だけではない。店内で提供されているのは金沢伝統のお菓子『最中』を使った目にも麗しいスイーツ。空間とは反対に色鮮やかで美しく和の趣がある最中アイスは思わず写真に収めたくなる。コーヒーに関しても、ホットとアイスで抽出マシンを使い分けられていて、こだわりを感じる。 

オリジ ナルの最中を使った美しいスイーツは ボリュームも満点!
厨房までモノクロで統一されている。

1階の注文スペースの奥にはフォトスペースが設けられており、異空間での撮影が可能。和傘や扇子、模造刀なども置かれており自由に撮影に使用できる。モノクロの世界に、彩り鮮やかな小物が加わることでより二次元感が増し写真なのにまるで合成したような不思議な写真が出来上がる。 昔ながらの建築物を改装し、開放的で遊び心たっぷりの空間を作った仕掛け人は建築業歴17年のオーナー。『まだ北陸にない面白い空間を兼ね備えた飲食店にしたい。』と考えていた通り、北陸初の二次元カフェを誕生させた。2階のカフェスペースは梁を残し天井を取り払うことで開放的で明るい空間に。

店内 には遊び心のある仕掛けがいくつも用意 されている。
階段が縁取りされて いるだけでどこか新鮮な印象。

驚くことにフォトスペースに描かれている和室や掛け軸、庭園、カフェスペースの木目や天井の縁取りまでオーナー自らが描いたもの。その所々に遊び心を効かせた仕掛けもあるので現地で探してみて欲しい。

モノクロCHAYA

金沢市笠市町4-21 tel 076-299-5304
営業時間 10:00~18:00 定休日 木曜
設計 LIM design office co.,ltd. 坂上 喜保
施工 株式会社かくみ建築

VOL.12 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.11 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.10 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.9 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.8 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.7 住まいの提案、石川。 ¥300

住まいの提案、石川。特集記事一覧 特集記事一覧

− 店舗兼用住宅 −「サロンと自宅。三角形はふたつ」空間デザインと照明計画で”非日常”を演出 asita – ディレクト

− 店舗兼用住宅 −「サロンと自宅。三角形はふたつ」空間デザインと照明計画で”非日常”を演出 asita – ディレクト

白山市の、とある住宅地。角地をとらえた航空写真が面白い。正方形の敷地に、長辺を向かい合わせるようにサイズの異なる三角形がたっている。ふたつ並んだ建物の正体を明かせば、小さい三角がプライベートサロン「asita」、大きい三角がご夫婦と二人のお子さんが暮らすIさんご一家の居住空間だ。
− 店舗兼用住宅 −「空き家をリノベ。ほっとやすらぐカフェに」仕事も、暮らしも”心地いい”を求めて CAFE BALMY – 大同建設

− 店舗兼用住宅 −「空き家をリノベ。ほっとやすらぐカフェに」仕事も、暮らしも”心地いい”を求めて CAFE BALMY – 大同建設

小松市役所から徒歩1分、火曜から金曜の昼だけ開く素敵なカフェがある。「CAFEBALMY」。店名の書かれた看板がなければ見落としてしまいそうな街中の隠れ家もまた、仕事と暮らしを両立した店舗併用住宅だ。
− 店舗兼用住宅 −「オンとオフ。暮らしにスイッチを」ライトグレーの外観が美しいサロンアンティーク家具が彩る癒しの空間 hair salon Eimmy – 樋爪住宅研究所

− 店舗兼用住宅 −「オンとオフ。暮らしにスイッチを」ライトグレーの外観が美しいサロンアンティーク家具が彩る癒しの空間 hair salon Eimmy – 樋爪住宅研究所

プライベートな時間を大切にしながら、仕事にも全力で熱意を傾ける。そんな理想の”職住一体“を実現する店舗併用住宅の上手な実践例が、金沢市田上本町のヘアサロン「Eimmy」だ。
無垢の杉材に囲まれて暮らす家族とペットにやさしい平屋「木の彩(KINOIRO)」

無垢の杉材に囲まれて暮らす家族とペットにやさしい平屋「木の彩(KINOIRO)」

スペシャルリポート「木の彩」(KINOIRO)無垢の杉材に包まれて暮らす家族とペットにやさしい平屋ガルバリウム屋根とレッドシダー木材をバランスよく配した外観。深みのあるカーキの吹き付け塗装の色調は、施主がもっともこだわったところ。
スペシャルリポート「桐工房」

スペシャルリポート「桐工房」

スペシャルリポート「桐工房」将来を誓い合った若い二人は南の島のリゾートへ。子どもが産まれてからはにぎやかなテーマパークで一緒に遊ぶ。そして、育児がひと段落した後は文化の薫る街をぶらりと巡る。人生を歩んでいく中で、”旅“の目的地はどんどん変わっていく。同じように、家族構成や趣向の変化に合わせ、くらし方ももっと自由に楽しめたらいい。
この街で、心地いい暮らし Episode.6 – 羽咋市

この街で、心地いい暮らし Episode.6 – 羽咋市

豊かな自然に囲まれ、金沢へは車で約40分という立地から”ほどよい田舎暮らし“が楽しめる羽咋市。地域住民が交流しながらコミュニティを築く、未来志向のまちづくりについて市の移住定住担当者に聞きました。
食と空間 File.6 「欧風ビストロ GRIVE」

食と空間 File.6 「欧風ビストロ GRIVE」

JR小松駅すぐそばに佇むどこかレトロな雰囲気の欧風ビストロGRIVE(グリブ)。ナチュラルな暖かさを感じさせる優しい外観とは対照的に、一歩足を踏み入れると現れるのは、重厚な蔵の入り口。昭和7年に建てられた石蔵を、創作フレンチのレストランにリノベーションした。
癒やしの借景窓 〜外と中をつなぐ閉じない建築〜

癒やしの借景窓 〜外と中をつなぐ閉じない建築〜

どんな立地の住まいでも窓から望むことができる美しい景観が必ずある。郊外であれば緑が溢れる自然の風景住宅地であっても青い空と白い雲が見える。窓を緻密にデザインし外から中へと流れるよう...
食と空間 File.5-1 「Angolo CAFFE」

食と空間 File.5-1 「Angolo CAFFE」

金沢駅東口から徒歩10分ほど。ノスタルジックな雰囲気が魅力的な金沢市笠市町に佇むのは一つの町屋を改装したカフェ、創作イタリアンレストラン、ホテル、花屋が併設された複合施設。 築13...
食と空間 File.5-2 「ORIGO」

食と空間 File.5-2 「ORIGO」

金沢駅東口から徒歩10分ほど。ノスタルジックな雰囲気が魅力的な金沢市笠市町に佇むのは一つの町屋を改装したカフェ、創作イタリアンレストラン、ホテル、花屋が併設された複合施設。 築13...
この街で、心地いい暮らし Episode.5 – かほく市

この街で、心地いい暮らし Episode.5 – かほく市

「どの町に家を建てるか」は「どんな家を建てるか」と同じように、人生を左右する重要な選択です。石川県内の市町をクローズアップし、その魅力や暮らしやすさについてご紹介します。8年連続で人口が増加し、2022年には小学生の増加数が石川県内最多となるなど、”伸びざかりのまち“として注目されるかほく市。
たもたれる家-心地よく過ごせる家とはどんな家だろう-

たもたれる家-心地よく過ごせる家とはどんな家だろう-

家のどこにいても、気持ちのよい温度に保たれている家もそのひとつ。10年、20年と住み継がれても、丈夫に保たれている家もそのひとつ。日々の暮らしのなかで家族の安らぎと笑顔が保たれる家もそのひとつ。住み心地のよい家に求められる性能はいろいろあるけれど、家をよい状態で長く保ったり、どこにいても適温が保たれるために必要な性能について考えてみたい。