住まいの提案、石川。

この街で、心地いい暮らし – 能美市 vol.07号特集記事

この街で、心地いい暮らし – 能美市 vol.07号特集記事

「どの街で家を建てるか」は「どんな家を建てるか」と同じくらい人生を左右する重要なポイントです。石川県内の市町をクローズアップし、その魅力や暮らしやすさについてご紹介します。

能美市 齊田 彩香さんにお話を伺いました

第1回目にご紹介するのは能美市。東洋経済『都市データパック』編集部が発表している「住みよさランキング」では常に上位にランクインしています。人気の理由について地域振興課の齊田彩香さんにお伺いします。

能美市の魅力、暮らしやすさとは?

能美市では子育て世代に対して産前産後から育児まで切れ目のない支援をしており、子育て環境の良さには自信があります。18歳までの医療費を助成し、窓口での支払いは基本的に無料ですし、不妊治療費助成や妊娠・出産にともなうママの病気の医療費助成もあります。

産前産後の不安には、母子保健コーディネーターと呼ばれる助産師・保健師に相談することができ、簡単な家事や育児をお手伝いするヘルパーを市が派遣する制度もあります。保育園では生後2か月児、病後児を受け入れるなど手厚い保育サービスをしています。

齊田 彩香さん
Ayaka Saida
能美市企画振興部地域振興課で、移住定住促進を担当。自身も東京から能美市へUターン就職。

 学校教育では市内の全小中学校をコミュニティ・スクールとし、地域と学校が一緒に子どもの成長を支えています。能美市ならではのユニークな授業もあり、例えば能美市特産の丸いもやゆずの収穫体験をするなど、子どもたちは自然とふれあいながら、さまざまな経験をしています。

県内唯一の動物園、いしかわ動物園。 冬期はカピバラ湯が大人気!
体育館や木育室があり、思いっきり遊べる辰口中央児童館。

移住・定住先として能美市が人気の理由は?

 能美市に移住した方にその理由を伺ったところ、「ちょうどいい田舎だから」というお答えがありました。能美市は金沢と加賀の中間に位置し、どちらへ行くにもアクセスが良く、小松空港も近い。自然が豊かで、動物園や公園、図書館など文化施設も充実。まさに快適に暮らせるちょうどいい田舎です。

土地の価格が比較的安く、広い土地を購入しやすいことも人気の理由で、敷地の広い家屋を建て、複数台分の駐車場を設けることも可能です。広いスペースを活かし、家庭菜園やバーベキュー、ペットと暮らすなど家族で毎日を楽しめます。定住促進補助金制度やU・I・Jターン就職者対象の家賃補助制度もあり、移住者の皆さんは上手に活用されています。

また、市内への企業誘致が好調で、優良な企業が進出しているため、U・I・Jターン後の就職先も豊富です。2020年からは実際に移住された方の中から移住アンバサダーを選出し、能美市の魅力を発信しています。これからも住民の皆さんと行政が一緒になり、市のキャッチフレーズでもある〝したいこと、能美市だったら叶うかも〟を実現できる街づくりをしていきたいです。

能美市内の新しい住宅団地には子育て世帯が多く暮らす。

自然の中でスポーツと遊びが楽しめる辰口丘陵公園。

Wonderful Life住民インタビュー

バリスタとして美味しい水に惹かれました

2017年に横浜から能美市へ移住し、イタリアンレストランを開店しました。妻はシェフ、私はバリスタをしており、夫婦ともに石川県出身なので、いつかは地元で店を開きたいと思っていました。能美市を選んだ理由は、理想の店づくりができる条件が揃っていたからです。

金沢で店舗を借りると初期費用やランニングコストが高額になり、料理の価格に反映せざるを得ません。土地の価格が安い能美市なら、無理せず店舗兼住まいを建てることができ、質の高い料理をリーズナブルにお出しできます。バリスタとして仏大寺の美味しい湧き水に惹かれたというのも理由ですね。コーヒーの味は豆と水で決まりますから。お客様から「水に呼ばれて、ここへ来たんだね」と言われ、運命的なものを感じています。

石間 崇さん
ISHIMA TAKASHI
イタリア料理店「イルボッツォロ」のオーナー&バリスタ。崇さん は加賀市、絵美さんは能美市出身で、2017年に移住。

イタリア料理店 イルボッツォロ
石川県能美市仏大寺町2 tel 0761-58-0540 営業時間 11:30~15:00、18:00~23:00 定休日 月曜

地域の皆さんとはつかず、離れずのいい関係

里山に佇むイタリアンレストラン。金沢や加賀から通うファンも多い。 能美市移住アンバサダーとしても活躍。

店を開くにあたり、市から補助金を受けられる能美市創業支援事業補助金制度を利用しました。市の担当者さんにも親身になっていただき、心強かったです。移住して3年が経ちますが、町内の皆さんとは、つかず離れずのいい距離感の関係です。

農家さんが野菜を分けてくれ、それを店で出したり。都会にありがちな隣に誰が住んでいるかわからないということもなく、顔が見えるお付き合いができて安心です。海、山、川がすぐ近くにあり、市内に動物園や大きな公園もあるので子育てをするにはもってこいの環境だと思いますよ。私たちも、のんびりとしたペースで理想の暮らしを楽しんでいます。

VOL.10 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.9 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.8 住まいの提案、石川。 ¥300

VOL.7 住まいの提案、石川。 ¥300

住まいの提案、石川。特集記事一覧 特集記事一覧

たもたれる家-心地よく過ごせる家とはどんな家だろう-

たもたれる家-心地よく過ごせる家とはどんな家だろう-

家のどこにいても、気持ちのよい温度に保たれている家もそのひとつ。10年、20年と住み継がれても、丈夫に保たれている家もそのひとつ。日々の暮らしのなかで家族の安らぎと笑顔が保たれる家もそのひとつ。住み心地のよい家に求められる性能はいろいろあるけれど、家をよい状態で長く保ったり、どこにいても適温が保たれるために必要な性能について考えてみたい。
Side Story Speciality 01 世界にひとつしかない、オーダー家具という選択

Side Story Speciality 01 世界にひとつしかない、オーダー家具という選択

オーダー家具の価値は、ディテールにまでこだわったデザインとジャストな使い心地が叶えられることです。例えば、「自分仕様の収納がある仕事場がほしい」「ホテルライクなパウダールームにしたい」といった夢があれば、ライフスタイルやデザインの好みに合わせて、ストレスがないサイズや引き出しの位置、扉の閉まる速度までオーダーメイドできます。
食と空間 File.4

食と空間 File.4

金沢駅から徒歩5分。昔ながらのノスタルジックな街並みが残る金沢市笠市町にある新感覚カフェ『モノクロ CHAYA』。 木目の暖かさを感じるシンプルな外観。暖簾をくぐり一歩店内に足を踏み入れると…異空間!白と黒の世界はまるで漫画の中に入り込んだような気分を味わえる。
この街で、心地いい暮らし – 白山市 vol.4号特集記事

この街で、心地いい暮らし – 白山市 vol.4号特集記事

「住みよさランキング」(東洋経済新報社調べ)では上位の常連であり、2022年版では5位にランクインした白山市。子育て世代にも選ばれているその魅力について市の移住定住担当者に聞きました。白山市の魅力を一言で表現するなら、「多様な魅力がある市」です。県内で最も面積が広く、海あり、山ありの自然に囲まれ、地域ごとに独自の文化が感じられます。
「戸井 建一郎」建築家が語る、住まいづくりの視点

「戸井 建一郎」建築家が語る、住まいづくりの視点

石川県小松市出身。金沢工業大学を卒業後、東京の設計事務所などを経て、1996年石川県にてTOI設計事務所を創業、2004年『株式会社トイットデザイン』として法人化。数多くの住宅や、商業空間、医療施設などの設計・監理を手がけている。
「谷重 義行」建築家が語る、住まいづくりの視点

「谷重 義行」建築家が語る、住まいづくりの視点

広島県出身。東京の設計事務所を経て、国立石川工業高等専門学校建築学科やケニア共和国の農工大学建築学科にて講師を務めた経歴を持つ。1996年建築像景研究室を設立し、設計活動開始。2001年より『谷重義行建築像景』を主宰
「永井 菜緒」建築家が語る、住まいづくりの視点

「永井 菜緒」建築家が語る、住まいづくりの視点

石川県小松市出身。愛知工業大学卒業後、東京の店舗設計施工会社などを経て、2014年、石川県にて一級建築士事務所SWAY DESIGNを開設。2018年株式会社SWAY DESIGNとして法人化。不動産の有効活用を提案する不動産事業をはじめる。
「小松 雄二」建築家が語る、住まいづくりの視点

「小松 雄二」建築家が語る、住まいづくりの視点

福井県出身。金沢工業大学を卒業後、ゼネコンや大手住宅会社などでの勤務を経て、1992年、石川県金沢市に一級建築士事務所 『でざいん こま』 を開設。日曜大工など物作りが大好きで、家づくりにおいても造作家具や造作建具など細部に活かされている。
食と空間 File.3

食と空間 File.3

緑豊かでどこか懐かしい湯涌温泉の小さなメイン通りにひっそりと佇む「カフェ レンテ」。レンテという店名はヨーロッパで古くから用いられている格言であるラテン語の「Festina Lente」(ゆっくり急げ)から、ゆっくりと寛いで欲しいという想いからつけられたのだそう。
この街で、心地いい暮らし – 内灘町 vol.3号特集記事

この街で、心地いい暮らし – 内灘町 vol.3号特集記事

海に寄り添うように広がる内灘町。シーサイドのロケーションに憧れて、県内外から移住する人が増えています。社会インフラが整ったコンパクトシティならではの魅力について町の移住定住促進担当者に聞きました。
この街で、心地いい暮らし – 津幡町 vol.2号特集記事

この街で、心地いい暮らし – 津幡町 vol.2号特集記事

石川県のほぼ真ん中に位置する津幡町。金沢に隣接する人気のベッドタウンで、近年は若いファミリーの移住者が増えています。町役場のご担当者に「選ばれる理由」をお伺いしました。
食と空間 File.2

食と空間 File.2

パンケーキを中心に珈琲や季節のランチを楽しめる『たまごのゆめ』ではシンプルで落ち着きのある空間に自然光がたっぷり入るたくさんの窓。窓の向こうには静かな町並みと鶴来の山々、シンボルツリーである松の木を眺めることができる。